ASTROLOGY and TAROT
Posted by suu(すー) - 2008.05.06,Tue
監督:テリー・ギリアム
製作:ガブリエラ・マルチネリ
ジェレミー・トーマス
原作:ミッチ・カリン
『タイドランド』(角川書店)
脚本:テリー・ギリアム
出演:ジョデル・フェルランド
平原に一人取り残されたローズ。
アリスはウサギのあとをつけて不思議の国へ入り込むことができたが、ローズは4つの人形の頭と対話することで平原を干潟(タイドランド)に変えることができた。
孤独な干潟は幽霊の世界。
そこには、恐ろしいがおいしい食事を作ってくれる魔女と、巨大ザメに挑む勇敢な艦長がいた。
4つの人形のうちのボス格にあたるミスティークは、ローズの人格の中の、冷静に現実を把握する部分を担当していた。
ミスティークの存在が、ローズを平原にとどめていたのだが、ミスティークがウサギの巣に消えてからは、ローズは完全に干潟の住人へとシフトした。
幽霊は4次元の世界の存在だとよく言われるが、タロットでは、12番目のカード「吊し人」に相当するのだと思う。
中空に浮いた存在。
この映画を一言で説明するなら12番目の「吊し人」から13番目の「死神」へ移行するプロセスの話である。
このプロセスは、とてもひっそりとしているため、下手すると、まったく無意味なことのように思われるだろう。
DVDの特典映像で、爆笑問題の太田光が、「なにやってんだろうな〜いつ面白くなるんだろうな〜と思いながら見ていて、最後の爆発でやっと面白くなりそうだと思ったらエンディングだった」と言っていたが、やはり生き馬の目を抜く芸能界で売れている人には、このひっそりとしたプロセスは無意味だったのだろう。
「平原」にしっかりと自分の居場所を確保している人は、「干潟」に魅力を感じない。「干潟」の存在にすら気づかないかもしれない。
「干潟」に足を踏み入れたことがある人は、この映画の世界に敏感に反応できるはずだ。
PR
Comments
Post a Comment
フリーエリア
プロフィール
最新コメント
最新トラックバック
アクセス解析
カレンダー
カテゴリー
最新記事
ブログ内検索
カウンター
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
Powered by "Samurai Factory"