ASTROLOGY and TAROT
Posted by suu(すー) - 2008.05.01,Thu
監督: ジョエル・シューマカー
出演:ジム・キャリー
23という数字にこだわり、なんでも23にこじつける男が旅をする話。
旅と言っても、これは、内面世界の旅。
冒険ものでもアクションものでもない。
ごくごく平凡な日常生活を営みながら、どんどん内面世界にのめり込んで探求を続けた末に、男は葬り去った罪の記憶を取り戻す。
このことが男の内面世界で大変革を引き起こし、日常生活に変化をもたらす。
でも、日常の変化は、ドラマチックでもなんでもなく、至極まっとうな結論であって、映画的ではない。
見終わってすぐの感想は正直、平凡なラストに不満だった。
もっとダークな終わり方を期待していたから。
でも後になって、じわじわ効いてきた。
平凡?
いや、これはけっこう皮肉な終わり方かもしれない。
内面世界こそリアル。
欲を言えば、前半で大概オチの予想がついてしまったので、もっとわかりづらい構成でもよかったかも。
サスペンス映画としての出来はいまいちだったが、この映画には「アセンション」的キーワードが少なからず散見されるので、そっち方面に関心があれば、違った視点から楽しむことができるだろう。
まず、男を墓地へと導く謎の犬
そして、男の手記を元に男の記憶を蘇らせる「運命の本」を出版した精神科医の名は、シリウス・リアリーである。
シリウスは英語でDog Starだ。
2007年末目黒で行われたエハン・デラヴィ氏の講演会で、シリウスと関係のある数字は23だという話を聞いた。根拠は失念してしまったが(^^;
ちなみに、Dog=Godで、シリウスは神の居場所とされる。
シリウス、23、犬、神
とくれば、わたしはタロットの「愚者」のカードを連想してしまう。
「愚者」の絵には、犬と男が描かれている。男は断崖絶壁の上に立ち、さらに先へ進もうとしている。犬は男を引き止めるために、男の服の裾をくわえ踏み止まらせようとしているが、男はそんなことには構わずに、どんどん先へ進む。そのため、服は引きちぎられて破れてしまっている。男はいかにもアホっぽく見える、なるほど愚者だ。ということは別にいいのだが、愚者は数字でいうところの0で、0の次は1の魔術師である。この0から1へ移行するプロセスは、記憶喪失だと思う。魔術師には、自分が愚者だった頃の記憶はない。
そうそう、古代マヤ暦の終末2012年12月23(22)日ネタもチラッと出してあった。
以下にこの映画に出てきた23のこじつけを少し紹介
ラテン語は23字
テンプル騎士団歴代総長23名
サバトは6月23日
タイタニック号の沈没1912年4月15日
1+9+1+2+4+1+5=23
TWA機の事故 座席番号23で爆発
クリントンとブッシュの名 23文字
米国 ドイツに宣戦布告1941年12月11日
12+11=23
ヒトラー自殺1945年4月
4+1+9+4+5=23
シーザーの刺し傷 23
古代マヤ人が信じた世界の終末2012年12月23日
20+1+2=23
C・マンソンの誕生日11月12日
11+12=23
死の陰の谷を歩く時…聖書の詩編23
そして、2月3日が誕生日の男 ウォルター(=ジム・キャリー)
ウォルターは、職場の同僚に失言をしたことで恨みを買い、誕生日だというのに残業を押し付けられる。
残業のおかげで妻との約束に遅刻。
妻は、待っている間に立ち寄った書店"A NOVEL FATE"で、ある本を手に取る。
そして、妻は、遅れてやってきたウォルターにその本を読むように奨める。
ウォルターは気が進まない様子で、その本の冒頭部分を読み上げる。
”心痛む被害妄想への旅”
”史上最も恐ろしい変異”
”となりの犬に ご用心”
そこから物語は動き出し、まあいろいろあって、男は最後に悟る。
「運命などない あるのは選択だ」
そして、23づくしのこの映画のラストを締めくくるのはやはり23であった。
Be sure your sin will find you out.「罪は自らの身に及ぶ」
Number 32:23「民数記32章23項目」
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